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記憶とトリガー


記憶はあいまいです。



Q:一昨日の晩御飯は何を食べましたか?


これに瞬時に答えることができる人は少ないはずです。



Q:あなたの普段身に着けている腕時計の文字盤をスケッチブックに描けますか?


毎日、毎時間、目にしているばずの時計のデザインを咄嗟に描けない人は多いのです。



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人はほとんどのことを時間と共に忘れますし、

また、近くにあるものでも実は「よく見ていない」のかもしれません。



過去は自伝的にいいかげんにまとめられたストーリーで、挿絵は抽象画のようにはっきりしません。



それらは、絵日記のようにアタマの引き出しにしまわれています。



音やメロディー、香り、手触り、味、色や景色。



時々これらがトリガー(きっかけ)になって、引き出しからポンと絵日記が映し出されます。



きっと、いい思い出もあるでしょう。苦い思い出もあるでしょう。



夏は、そんな彩り豊かな「きっかけ」が溢れていませんか。



僕は絵日記を眺めては、泣いたり、笑ったりしています。



貴女は、どんな絵日記を残しますか。




あお

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