
呼び起こしたい”チカラ”がこの日記の主題です。
僕は夏が好きです。
好きなものの理由を述べることはたまに難しくはないですか。
「~だから好き」と言語化した瞬間、包括できていない領域が露わになって
とたんにウソくささを感じるような気がしてしまいます。
(実際、理由をすらすらと箇条書きにできるような「好き」は本当に好きなのか…)
かつてのコカ・コーラのCM的な「No Reason」(=理由がない)≒ 理由なんて要らない!
と表現するような、衝動的な、あるいは”問答無用”な部分で好きということが好きの本来性なのかなとも思います。
さて、僕が夏を好きな理由はいろいろ挙げられそうですが、
好きな理由の大きな部分は「ニオイがする」ことです。
例えば、
熱されたアスファルトのニオイ
花火のニオイ
お祭りのニオイ
カブトムシ用のゼリー餌のニオイ
水を撒かれた畑から立ちのぼるニオイ
生ぬるい夕暮れに感じる…あのニオイ
人間(ケモノ)のニオイ
……。
これらのニオイから夏を連想される方もいらっしゃることでしょう。
そう。
夏ってクサい??
だが、それがいい!!
日本は清潔です。衛生的なインフラもすごい。基本無臭。
そして、ほとんどの人はエチケットとしての無臭を正義としています。
僕はかつて外国に住んだり、旅をしたことがあるので実感があります。
日本以外、基本ぜんぶ臭い!!
(ボソッ、全世界の皆さんごめん)
絵具って赤、青、黄、緑…いろいろ混ぜていくと最終的に黒になるじゃないですか…。
臭いもそう。そんなかんじです。いろいろ混ざると最終的に”黒”にたどり着きます。
いろいろ混ざると臭い。
だが、それがいい!!
なぜならニオイをかぐと、
生き物として生きてるなって感覚を取り戻せる気がするんです…。
________。
僕の祖父は、家業のためか気候に敏感でした。
たまに指先をペロッと舐めて、風向きをとらえたり。
「あ、ひと雨くるな…」と呟き、しばしば晴天から雨天への急転を予言・的中させたり。
僕には決してわからない感覚、センサーが働いているようでした。
祖父だけではなく、むかしの人はおしなべて”その類の勘”があったのかもしれません。
今の人は、もしかしたらアプリの雨雲レーダーなんかを開くかもしれませんね。
今は便利で、普通に暮らしているだけでは
人が本来持ちえた生き物としてのチカラが失われやすいと思うんです。
きっとある呼び起こすべき”チカラ”_____。
さあ、今すぐこの日記を閉じて、
外に出ましょう。先ずは、
お手元のスマホは噴射式花火で破壊しましょう。
そして、
ソーシャルゲームも、グーグルマップも、Netflixもない世界で
静かに「夏のにおい」を感じてみるのはいかがですか(*^^*)
あお