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丸出しで感謝 その②

※「丸出しで感謝 その②」のつづきです。↓




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寮に到着したら、部屋の鍵がかからない。


防犯上の一大事だ。



事務所の職員に尋ねると鍵は自分で買いなさい。とのこと。



えっ、僕まだ中国で買い物したことないんですけど…。




異国で、いきなり鍵の取付けって難易度高すぎやろ。




_____。





中国の東北は極寒である。



3月頃に入寮したのだが、まだ毎日マイナス10℃の気温。



真冬はマイナス20℃である。



防寒をおこたるとシンプルに遭難する。





部屋の暖房は効いていたが、温水が出ないことに気づいた。




温水がでないと死活問題だ。




そこで、寮の先輩に相談すると、温水タンクを買いなさいと言われた。



(その先輩は、なぜか真冬並みに寒いのにタンクトップ姿だった。)





温水タンクってナニ?!





だから、僕まだ中国で買い物したことないんですけど…。





ちなみに、その先輩からは同時にこんなアドバイスをもらった。



「ボトルに入れた水は定期的に揺らせよ!その分、水の劣化が遅くなる。サバイバルの基本やで。」




……。



なんかヤバいところに来ちゃったなと思いました。







苦労の末、温水タンクなるものを何とか調達し、部屋に取り付けてもらった。




それが、掲載している画像の「浴皇」という名のついた温水設備だ。




ロゴの少年はちんちん丸出し、笑顔である。




まさに「浴皇~BATH KING~」





なにはともあれ



僕は、やっと、やっと、温水シャワーを浴びることができると、歓喜していた。




一刻も早くすっきりして、疲れを癒したい…。




早速、タンクの電源を入れた。


オレンジ色のランプが点灯し、無事に電源がONになった様子。


僕は「よし!」とガッツポーズ。





僕もちんちん丸出しで笑顔だった。




_____。





そして、満を持してシャワーのノズルをひねった。


勢いよくシャワーが流れた。





「ツッ?!冷っっ!!!?」




零下の冷水を身体に浴び、飛び上がった。





ひぃぃぃーーぃ!!





お、落ち着け。



最初は冷たいけど、だんだん温かくなるはず。



だいたいそういうもんだ。




…シャー!(2分経過)




…シャーー!!(5分経過)




シャーーーー…!!(10分経過)





冷たい。全然、温かくならんやん。





どうなってんだ…?!







ロゴの少年はちんちん丸出し、笑顔である。




僕はちんちん丸出しで震えながら泣いていた。







つづく

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